・「ナミダダケ」とは、しいたけ・マツタケなどのきのこの種類ですが、かさがありません。木材などの基物面に平たく、大きく広がって成長し、時には2メートルにも達することがあります。
・北海道に生息する「ナミダダケ」は、北方系の好低温性で、寒さには強くできています。冬期間でも緩やかに成長を続けているようです。
・生育時には、木材表面が白色の綿のような菌糸で覆われます。はじめは、やわらかい肉質ですが、乾いた空気や光を浴びると、赤褐色の軟らかくもろい革質になります。
・また、長く伸びた菌糸は、湿った土壌から乾燥した木材に水分を運び、木材面を伝わり成長します。ですから、菌糸が着床すると、木材の湿気度合いにかかわらず、腐朽が始まります。
・さらに、菌糸の束は、それ自体に栄養分があるので、コンクリートなどを乗り越えつきぬけたりして木材面までたどり着いてしまいます。
・これらの成長により、木材の強度が急激になくなります。この結果、家具の落下、人が歩いただけでも床が抜けるなどの大きな被害が出ます。このことからも、シロアリと同じくらいの危険性を持ったものといえます。